2010年 02月 27日
35巻 アトランティスの最後 |
「どうです、すごいでしょう。」
アトランは、見たこともない巨艦を見て驚愕した。
彼の知る最大のインペリウム級の戦艦の軽く倍以上はある巨艦だった。
アルコンのウニヴェルズム級の<タイタン>を模範に地球の工匠で建造したのだ。
直径は1500メートル。
アトランは回想する。
かつて、1万年以上前に当時ラルサフと呼ばれていた地球に来訪し、アトランティス大陸に植民し、金星の巨大ポジトロン頭脳を建造したのが自分なのだと。
そして、そのアトランティスの崩壊の原因になったのが、まさに、ドルーフだったのだ。
アトランは艦のコンヴァーターを改造し、構造前線をある程度防げることを知った。
ドルススに直径200メートルのリングを作れる装置を搭載し、100メートル級の軽巡洋艦クラスでドルーフ平面への侵入に成功する。
そこは、7万2千分の1という異なる時間の流れる宇宙であった。
ローダンは、細長い転子状のドルーフ戦艦の攻撃を受ける。
しかし、彼らのエネルギー線は時間位相の差を受け秒速4キロメートルでのろのろと進んだ。
ドルーフとの戦闘が激化する中、ローダンの盟友レジナルド・ブルの62年の細胞シャワーの期限が迫る。
しかし、予定の航路上にワンダラーはなかった。
ローダンはワンダラーが構造平面に飲み込まれたことを知り、救援に向かった。
ワンダラーはこちらの3次元時空連続対とドルーフ平面の間の空間にまさに、引っかかってしまっていたのだ。
アトランは再び回想する。
危機を排したアトランの居る過去で、再び構造戦線がアトランティスを襲った。
アトランは改造した宇宙艦で構造前線を防ぎながらアルコンの移民の救助を行った。
アトランは、アトランティスの最後の局面で、謎の宇宙船に連れて行かれたことを思い出す。
そこで、細胞活性装置を受け取ったのだ。
by idc-dental
| 2010-02-27 11:05